2020/01/16 12:38

何年か前の年の瀬、スーパーに列んでいたカット茹ダコが、あまりにもアーティスティックだったので、買って持ち帰り夢中でスケッチしました。

ロンドンの美大では、自作の前に先生やクラスメイトに集まってもらい、皆で自由に批評や、自分に成り代わっての解説をしてもらう、クリットという時間があります。この間、制作者はコメントしてはいけないルールです。解説の時は、ほぼ初見の人が自分に代わり解説するのですから、特に抽象作品の場合珍説続出で、かなり面白い時があります。

小下図をいろいろ描いて、どれを本画にするか迷っていたとき、クリットをクラスメイト達にお願いしました。ルールで茹ダコなんて説明はしてはいけないので、黙って自作の前で立って聞いています。一人のクラスメイトが「いつの時代か、何処か誰も知らない惑星に円盤が墜落した。そんな風景だと思う。」と語ってくれました。笑いを堪えるのに必死でしたが、結局それを本画にして、F50号を4分割し、UPSで日本の公募展に出したら賞を頂いた事があります。

モチーフを通じて人と繋がって、いろいろな発見がやってくる感じが好きです。

茹でダコがUFOになろうとも。